大会テーマ

「マラソンを科学する」

つくばマラソンは、「マラソンを科学する」というテーマのもと、マラソンを様々な角度から考え、「科学する」というフレームで毎年「進化してゆくマラソン大会」を目指しています。
前回の大会では、「スタート」「景観」「交通規制」の3つの視点での取り組みをスタートしました。
今回は、この3つの取り組みを継続しつつ、新たに「給水・給食」について考えます。

給水・給食を科学する

給水風景

■給水の仕方を考える
マラソンでは、レース中の「給水」が欠かせません。ただし、水分の取り過ぎで逆に体調を崩すことも。正しい給水が出来ているかどうかは、レース前後の体重変化で検証することが出来ます。レース前の体重とレース後の体重を測定し、その差が2%程度であれば正しい給水が出来ている、と言えます。
今回、つくばマラソンでは、男女それぞれの更衣室に体重計を設置し、レース前後の体重変化を観て頂けるようにしました。ぜひ、お試しください。
(例)
レース前の体重が60㎏、レース後の体重が59㎏だった場合
→(60㎏-59㎏)÷60㎏×100≒1.7% ⇒水分補給は適量だった


■給食の内容を考える
長時間走るマラソンでは、栄養補給のため、水分だけでなく食物の補給も重要です。
フルマラソンを走るために必要なエネルギー量は(体重×42.195)kcal、と考えられ、例えば体重が60㎏の場合は約2530kcalとなり、成人男性の一日の食事量に相当します。レース直前にこれだけのエネルギーを摂取することは難しいため、途中での補給が必要となります。特に30kmを過ぎると、体内に蓄積していたエネルギーが使い果たされ、補給することが必須な状態となります。今回、つくばマラソンでは、下記の3つのポイントを踏まえ、給食の内容を見直しました。

ブルーベリー ☞ポイント①: 血糖値を急激に上げない糖質の摂取
エネルギー補給に欠かせない「糖質」。同じ糖質でも「砂糖」や「ブドウ糖」は血糖値を急激に上げるため、それを下げようと「低血糖」の状態になる危険性がありますが、「果糖」は血糖値を急激には上げないため、レース中の摂取に安心です。そこで、前回大会で提供していた「プチシュー」から「ブルーベリー」に変更、また「あんぱん」も、血糖値を急激に上げない「雑穀系パン」に変えます。

トマト ☞ポイント②: 疲労を防ぐ抗酸化物質の摂取
疲労の原因は「活性酸素」。この「活性酸素」の発生を抑える働きを持っているのが「抗酸化物質」です。そこで、抗酸化物質を多く含む食品「トマト」を追加することにしました。トマトには「リコピン」、前述の「ブルーベリー」にも「アントシアニン」などの抗酸化物質が多く含まれています。

☞ポイント③: 効率を考えたエネルギー補給
食物に含まれている糖質は、体内への吸収に時間がかかります。残り10km以降では、効率の良いエネルギー補給として、エネルギーゼリーを活用することも効果的です。そこで、32kmと36.5km地点にウィダーinゼリーを用意することにしました。

具体的な給食内容については、コチラをご覧ください。
※協力:筑波大学 体育系 運動栄養学 准教授・管理栄養士 麻見直美

スタートを科学する

スタートを科学する

■3ウェーブから4ウェーブに変更
スタート時の混雑を緩和するために始めた「ウェーブスタート」。前回大会の実績から人数に応じた通過予想時間を割り出し、今回は4ウェーブで実施することとなりました。

第1ウェーブ  9:00スタート  約3,400名
第2ウェーブ  9:06スタート  約3,650名
第3ウェーブ  9:13スタート  約3,850名
第4ウェーブ  9:20スタート  約4,100名

前回大会では、スタート時の混雑緩和だけでなく、グロスタイムとネットタイムの差が縮小したことも証明できました。

※協力:筑波大学 体育系教授 鍋倉賢治
鍋倉先生の「ウェーブスタート」に関するコラムはコチラ


景観を科学する

■色彩心理を活用した距離表示の配色
1kmごとに掲出している距離表示は、フルマラソンにおけるランナーの状態や心理を鑑みて色彩心理の面から色を選定。ランナーは、5kmを一つの区切りとして意識しながら走ることが多いため、5kmごとに色を変化させ、より区間を意識して走ることのできる環境を整えます。

色彩心理を活用した距離表示の配色

■色彩学を活用した給水所における表示物の配色
配布物(水、アミノバリュー、バナナ、きゅうりなど)から連想される色を設定。視認性・識別性を高める効果を期待します。
※協力:筑波大学 芸術系准教授 山本早里
昨年の様子はコチラ